ミスを減らすには

ミスを減らすためにどのような思考が必要なのか、問題分析の時間がない・再発防止の対策が思いつかないときにどうすればよいか等の場合の取り組み方についても知りたかったので読んでみた。

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思考の原則
  • 仮説を疑う
  • 大きな問題を小さな問題に分割
  • 簡単な問題から着手し複雑な問題は後で
  • 見落としの検証
ミスを減らす為には
  • 作業フローを作りそれに従って作業をする
    • 負担が少なく手抜きや逸脱の誘惑を感じさせない作業フローにする
    • 適切な標準作業フローを作ることが成功に近づく鍵
    • 規則違反を減らすには違反への誘惑を抑止すること
  • ここが問題になると全てダメになる単一脆弱点を発見する
    • 単一脆弱点が多く発生する場所は意思決定・判断の前提となっている仮説の中にある
    • 仮説の中で、分析と予測・人の行動の誤りが一番多い
  • エラー原因
    • 省略:なすべきことや下すべき決断があるがやっていなかった
      • 仮説を疑わない
      • 欠点を探さない
      • 機会をつかまない
      • 機会を創造しない
      • 機会をマネジメントしない
    • 誤処理:間違った選択をすること
  • 成功と失敗の分岐点はエラーの数
    • エラーの少なさを競い合う、エラーの数が企業の損益を決定づける
  • ヒューマンエラーのタイプ
    • 知識型:高い注意力が必要となるが、従うべき規則がなく難易度もエラー率も高い
      • 誤処理エラーを生む原因:妄信、うぬぼれ、無知の無自覚、過去への執着、二者択一のマインドセット
      • 省略エラーを生む原因:使命感・情熱・喜びの欠如
      • 知識が多いほど知識型エラーは減る、マインドセットもコントロールしやすくなる
    • 規則型:規則に従って行う作業、作業手順に従って行うことでエラー発生率は知識型より低い
    • スキル型:規則型の定型作業を繰り返すことで習熟度が上がりスキルに変わる作業、エラー率は低い
    • エラー率は知識型→規則型→スキル型の順に多い
    • 知識型作業を規則型に規則型をスキル型に転換していくことでエラー率は大幅に低下する
    • スキル型エラーの改善は作業環境の改善、作業時の体調、重要な作業はエラーが起きにくい時間帯に行う
    • 自分がどんなときにエラーを犯しやすいかを把握しておく
      • 内向・外交型 / 左脳・右脳型
    • 何度も同じことを繰り返すような作業は殆どないので規則型にエラーが偏る
  • 小さなエラーから検証・分析をおこなう方法と習慣を身につける、救済や防止の方法、原因改善の方法を見つける
  • 成功する方法はコピーできないが失敗を避ける方法はコピーできる
    • 方法論をコピーしても時代や背景が異なる為同じ結果を出すことは出来ない
    • エラーには強い共通性がある為、似たようなエラーを防ぐことは出来る
  • どのように成功したかでなくどのように失敗したかを研究することが重要
  • 努力だけでなく正しい決断を下すことでよい結果を生むことがある
  • 努力できるかは使命感・情熱・喜びのマインドセットに関係している
  • 意志決定の練習:何を候補とするか、何を選択基準とするかを自分で考えて決める
知識型作業を規則型作業に変えるフロー
  • 知識型作業を複数の小さなブロックに分割する(範囲が狭まると変数も減る為
  • 変数の少ないブロックから規則型作業に変えていく
  • エラー率が1%以上ある場合は規則型への変更の仕方に問題がある、変更方法の見直しを行う
意思決定を行うときに必要な分析
  • どんな短期的・長期的リスクがある?
  • どんな単一脆弱点がある?
  • どんなことを検討をしたか?
  • まだ検討していないことは何か?
  • どんな仮説があるか?
  • 仮説の真偽は確認されているか?
  • 真偽が確認されていない場合、別の計画や代替案はあるか?
  • 間違っていた場合の損切りポイントはどこか?